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『ニューヨーク便り』No. 2:1999/9/30

The Winds of God(ザ・ウィンド・オブ・ゴッド)

現在、日本からブロードウエイに公演に来ている "The Winds of God" という神風特攻隊をテーマとした作品の関係者に聞いたところ、この作品は日本で賞を獲得したにも関わらず、公的な補助はまったくなく、主演、演出、脚本のすべてを一人で手がけた今井雅之さんの自費で2カ月という公演を行っているそうです。

ニューヨークは演劇がとても盛んな所なのですが、商業的に成功を収めることはとても難しいのです。 小さい劇場を含めて劇場のほとんどは、公的な補助や企業及び個人の寄付でまかなわれているのが現状です。アメリカ人は、アメリカは国などの公的補助がヨーロッパよりも少ない、とこぼしていますが、日本よりはずっと多いのです。アメリカの特徴は企業、財団、個人の寄付に特色があります。大企業は金儲けばかりしていると市民から苦情が上がり、批判され、不買運動になりかねませんので、社会奉仕の一環として、芸術や福祉等に寄付をします。非営利団体には企業が社会に尽くしているか、環境汚染をしていないか、第三国で不当労働環境で働かせてないかなども監視しているそうです。

個人の寄付は、日本やヨーロッパのように所得税の累進課税がきつくないので、 お金持ちがたくさんいます。寄付をするということは彼らにとって社会ステイタスでもありますし、また寄付が税控除になるということで、自分の意志で自分が大切だと思うことに寄付を通して協力できるのです。お金持ちではなくても、アメリカのピューリタニズムで自分にできる限りの寄付をする人も多いです。

アメリカ人の平均的寄付額は年間$200を越えているそうです。 寄付は芸術、福祉、環境問題、医療、学校等至るところに振り分けられ、有効に使われています。企業、個人寄付が少ない日本は国などの公的補助が多いヨーロッパ型ですが、芸術関係には十分に行き届いていません。現代物質社会において精神世界が必要なのではないでしょうか。

 

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